連載「超・情報化社会を生き抜く──自分らしさを失わないために」
第1話:はじめに
誰もが自分の声を、世界中に届けられる。
誰もが世界中の誰とでも繋がることができる。
それは、素晴らしい可能性であり、夢のような未来を予感させてくれました。
誰もが情報を発信できる時代になりました。
ほんの数十年前には、限られた一部の人しか持ち得なかった力です。
──しかし、いま私たちは本当に自由なのでしょうか?
SNSで何気なくつぶやいた言葉が、
思いもよらない拡散を呼び、
知らない誰かの怒りにさらされる。
誰かの善意が曲解され、
誰かの小さな失敗が寄ってたかって糾弾される。
それは、かつて夢見た「自由な情報発信」とは、
どこか違っているように感じます。
情報化社会は、
便利さと引き換えに、
私たちから何かを奪っていないでしょうか。
この連載は、
テクノロジーを否定するものではありません。
SNSを敵視するものでもありません。
ただ、
この時代に生きる私たちが、
「自分自身の意識=主体性」をどう守り、
どう生きるかを静かに見つめ直すための、
小さな思索の旅です。
正解はありません。
けれど、
問い続けること、
考え続けること、
それ自体が、
私たちがまだ人間であり続けるための小さな証になると信じています。
これから、
少しずつ、自分の思いを記事にまとめていきたいと思っています。
誰かに何かを教えたいわけでも、
説教をしたいわけでもありません。
ただ、
自分自身がどうありたいか、
どんなふうにこの時代を生きていきたいか。
その指針を、
言葉にして形に残しておきたい。
それだけです。
もし気が向いたら、
読んでもらえると嬉しいです。
そして、
読んだ先で、
もし共感してくれる人がいたなら、
それはとても心強いことだと思っています。

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